治療中に私がつけているメガネのようなこの器械、何だと思いますか?「妙なものを付けているな~」と思われた方もいるかもしれませんが、これは、『拡大鏡』です。
読んで字の如く、これをつけると、患者様のお口の中を大きく拡大して見ることができます。私が使っているのは2倍と2.8倍ですが、相当大きく拡大されるので、肉眼では見落としかねない虫歯や歯石などもよ~く見えます。
私が拡大鏡を使い始めたのは約7年前で、メーカーごとに特長や使い勝手に違いがあるため、数社のメーカーに来ていただき、自分が一番使いやすい物を選びました。
「拡大鏡は自費治療の患者さんにしか使わない!」という先生もいらっしゃるようですが、私は、一度拡大鏡を使い始めてから、「見える世界がこんなに違うなんて!」と、裸眼での治療は怖くて行えなくなりました。そのため、保険診療の時も常に使用しています。目に負担がかかるので眼精疲労は毎日のこと。目薬とサプリメントは欠かせませんが、拡大鏡を使わない治療は考えられません。
私は、たとえば
・初診時の歯式をとる時
・カリエス除去時(う蝕は確実に除去し、なおかつ健康な歯質の削除を最小にする為。)
・形成時(適合の良い補綴物を製作してもらうには、きちんとした形成・印象が必要な為)
・印象確認時
・自費の義歯印象時、個人トレーを使用するのですが本印象前に適合試験剤を使ってあたっている部位を確認する時
また、
入れ歯治療時は主に支台歯形成・印象時の歯肉圧排・印象確認・個人トレーのあたりの部分の確認をする等に使用しています。
歯科衛生士たちは、2.5倍の拡大鏡を使って、
・歯周病治療
・メンテナンス(PMTC)
・歯肉、歯面の状態確認
・歯石除去・初期カリエスの状態確認
・バイオフィルム除去
などを行なっています。
倍率がそんなに高くないため、慣れるまでにそんなに時間はかかりませんでしたが、視力は確実に落ちました。眼精疲労は毎日で、目薬とサプリメントは欠かせません。